with frogs

先日、法然院で行われたwith frogsに行った。
今年は、大友良英さんとレイハラカミさんによる演奏だった。
法然院は現在住んでいるアパートから歩いていけるとこにあり、
京都に初めて来た時からお気に入りの場所である。参拝客も少なく
四季を通していろんな音が録れるのでフィールドレコーディングも楽しい。
6月なので、カエルがさぞ沢山鳴いているんだろうなと期待していたが
思ったほど鳴いてなかった。5月上旬に来たときはもっと鳴いてたけどな。
大友さんのライブは、ピットインや何かで数回見たことがあるが、いわゆる
ジャズの演奏だったので、この日はどんな演奏をするか楽しみだった。
非常に趣のある法然院の板の間?に機材がセットしてあり、その周りを驚くほど
多くの客(150人はいただろうか)が座して演奏が始まるのを待っている。
モニタースピーカーが中央に置いてあり、サイコロのような形をして四面スピーカー?
も四方に立てられている。庭にはブームスタンドのマイクが置かれ、それが庭の音を拾い、
板の間のスピーカーから再生されているようだ。


大友氏の演奏は、打弦楽器(陽琴かサントゥール?)の弦をステイックやいろんなもので叩いたり、
擦ったり、はじいたり、ホッチキス?を弦の上に置いてドローンのような音を出したりしていた。
打弦楽器は昔、ちょっと演奏していたので懐かしかった(自分はタイのやつだが)。
時折、ムビラを弾いて甘くなりすぎない程度に抒情的な旋律を奏でたりする。
フィードバック音のコントロールが絶妙で音楽的に響く。最後に思い出したように
一匹のカエルが鳴いて、その余韻をかみしめるように演奏終了。いいタイミング。


次のレイハラカミ氏の演奏は、全体的にシーケンスを組んでアンビエントな音を流してるだけだったので、
まあ予想どおりというか、退屈な感が否めなかった。もっと4つ打ちのノリの良い曲も聞きた
かったが、場所に合わせた選曲なのだろう。一番前でやけに乗っていたおっさんの動きに象徴さ
れるように、クラブで聴く方がいい音楽だろうなと思った。
しかし、やはり演奏の最後に思い出したようにカエルが鳴いたのはさすが。いやカエルが鳴くのに
合わせて演奏を終えたというべきか。


もっと沢山のカエルのコーラスと競演するのかと思ってたのでちょっと拍子抜けだったが、これは
これで悪くなかったかな。ししおどしの音が周期的になるのは若干うるさく感じた(必ず1分半に一回位鳴る)。
それにしてもカエルの声(大抵一匹で鳴いている)は存在感あったな。もし同じカエルが演奏に反応して
鳴いていたんだとしたらちょっと凄い。